ずばあん物語集

ずばあんです。作品の感想や悩みの解決法などを書きます。

岡田斗司夫の「いい人戦略」

こんにちは、ずばあんです。

 

今回は「いい人戦略」について語ります。

 

いい人戦略」とは実業家の岡田斗司夫さんが唱えている処世術であり、今年に入ってから岡田さんのYouTubeニコニコ動画ではこのいい人戦略に関する配信が頻繁されております。

 

いい人戦略」は名前の通りいい人として見られるための戦略です。いい人になることにより様々なメリットがあります。いい人戦略はこれまでいい人ではなかった人も実践できるものです。

 

このいい人戦略について、具体的にどのようなものなのか、そして私がそれをどのように思うのかを説明したいと思います。

 

 

【いい人戦略とは?】

 

いい人戦略とは「いい人」を演じて、社会的に居場所を確保する戦略のことです。

社会生活では存在価値を示される場面が少なからずあります。その存在価値には実力や地位など様々なものがありますが、岡田さんはその内の「いい人」のキャラクターに徹することは簡単であると言われました。

「いい人」になるにはいい人として見られる「するべきこと/するべきでないこと」すなわち「いい人戦略」を実行するだけでいいとし、誰もがすぐに出来ることだと言われました。

 

いい人戦略については岡田斗司夫さんのYouTubeアカウントでアップロード(無料、一部有料)されております。(→リンクhttps://youtu.be/hB5ncWZvVbw )

 

これによりますといい人戦略はいい人の性格になるのではなく、いい人ではない人がいい人を演じるための戦略であると説明されます。

 

いい人戦略の内容は「4つのするべきこと」と「6つのするべきではないこと」から構成されます。

 

まず4つの「するべきこと」は

①共感すること

②誉めること

③応援する、手伝う、助けること

④忘れること

です。

 

続いて6つの「するべきでないこと」は、

(i)欠点を探して指摘する

(ii)改善点を提案する

(iii)陰で言う

(iv)悪口や批判で盛り上がる

(v)悲観的・否定的な態度を隠さない

(vi)面白い人、頭のいい人、気の合う人だけで集まる

です。

 

このいい人戦略を実行するべき理由は、ここ数年で一般社会での「クリーンさ」「清潔さ」に対する要求が急速に高まったからと岡田さんは説明します。乱暴な口振り、本音としての辛辣で差別的な発言、暴力的な行為・・・・・・そうした「汚れた」「粗野」な立ち振舞いが長い時間かけて忌避されてきた流れが近年はより急速になったとのことです。そして一昔前の「本音としての生々しく粗く薄汚れたものこそ素晴らしい」という価値観は最早時代遅れとなったと述べております。

そのなかで「いい人戦略」は誰もが実行できまた実行すべきものであると述べました。

 

そしてこのいい人戦略に対する懸念事項についても一つ一つ説明し、いい人戦略を実行する方が実行しないよりも得であることを強調しました。

 

 

【「いい人戦略」に思うこと】

 

私はこのいい人戦略は特にしない理由がなければした方がよいと思いました。

 

人間関係のトラブルというのは幸福感の減衰に影響する大きな要因です。社会生活において人と全く接しないことは不可能です。そのため人間関係で摩擦を起こさないための、何でもない他人との接し方としてはいい人戦略は理想的です。

今はネットなどを通じて多くの人と関わる時代となり、何でもない人との関係を無視できない時代となりました。何でもない人との関係が幸福感を左右するようになったのです。

この事は「幸福の資本論」(橘玲)でも述べられております。リアルでの人間関係に加え、物を通じた人間関係サプライチェーン)、インターネットを通じた人間関係で幸福感をコントロールする時代になったのです。

 

何よりもいいポイントは、「いい人を演じる戦略」であるということです。

人間の性格は個々人で別々でありそれを改めることは難しいです。そのため「いい人になる」のは大変なことなのです。

一方で「いい人のフリをする」のは簡単です。内面を大きく改造することを要しないからです。外面のファッションとしてのいい人戦略は適切な方法であり、寧ろその自覚がある方がうまく機能するのではと思いました。

 

私もいい人戦略に似たことは新天地でやったことがあり、その効果は凄まじかったと思いました。私のことを「いい人」として見てくれる人は多く、それによりいい関係を築けた人は多かったと思います。

 

 

一方でいい人戦略の知っておくべき限界についても把握した方がいいと思いました。

 

まず、いい人戦略は親しい人付き合いをするための戦略ではありません。いい人戦略は親しくない何でもない人の前で上手く立ち振る舞う方法であり、それ自体に親しみを深める機能はありません。

 

ただ、いい人戦略は本来自分が親しくなってはいけない人を親しい関係から避ける機能はあります。6つのするべきでないことには、自分の幸福感を汚濁し搾取する人間を親密圏に持ち込まない働きがあります。

 

もし、自分と親しい関係になるべき人間がいるのならば「いい人戦略」をしていても自然に親しくなるはずです。いないならば別に構わないのです。

岡田さんは別の配信で「友達は作るな。友達は勝手に出来るもの。」とおっしゃっておりました。真の友達はいい人戦略をとり続ければ勝手に出来るというのが岡田さんの考えなのです。出来ないのはその場所のせいであり、違う場所に手を広げるべきということなのです。

 

 

【おしまいに】

 

これは一般で語られる人間関係の構築方とはかなり違うやり方です。最初から何の説明もなくこれをやらせたら色々と勘違いしやすいのではとも思いました。

孤立主義でも八方美人でも博愛主義でもない誰にでも今すぐ出来そうな処世術がこのいい人戦略なのです。

精神や身体が壊れるまで無理をさせる訳でもないこの「いい人戦略」はどの人にも勧められる方法かもしれないと思いました。

 

確かに親しい関係で生まれる幸福感は、もしそんな関係があるうちには望ましいと思います。しかしそれがない内は、何が親しい関係でその条件は何かという大いなる虚空に等しい問いが無尽蔵に出てきます。親しい関係を作るための賭けも同じく無限大に出てくると思います。

それよりは今ある関係性からスタート出来るこのいい人戦略がより現実的だと思いました。

 

今回も最後までありがとうございました。

 

2022年2月15日